「まだ使えるはずなのに、なぜ？」。
長年愛用してきたパソコンが「Win11非対応」だと知った瞬間、頭が真っ白になった方も多いでしょう。
このショックの後に押し寄せてくるのは、次々と具体的な不安な気持ちです。
- 突然の出費が必要になったけれど、この予算内で本当に使えるPCは見つかるのか？
- CPUやメモリなど、難解なスペック用語の海に放り出され、何が自分の適正スペックなのか全くわからない。
- 知らずに高いものを買って出費を増やし、数年後にまた買い替えるという苦悩を繰り返すのではないかという恐怖。
この記事では、Windows11非対応の意味やリスク回避方法、さらには買い替えや延命の選択肢までわかりやすく解説していきます。
初めてOSのアップデート問題に直面する方でも安心して読める内容になっています
「Win11非対応」とは？ なぜアップグレードできない？
「Windows 11非対応」とは、あなたが現在使用しているパソコンが、最新のOSであるWindows 11を動かすためにMicrosoftが定めた最低限の条件（スペック）を満たしていない状態を指します。
これは、古いスマートフォンが最新のアプリを動かせないのと同じようなイメージです。
「非対応」が意味すること
単にWindows 11を使えないというだけでなく、「非対応」であることは、将来的に大きな影響を及ぼします。
セキュリティ:Windows 10のサポートが2025年10月14日に終了すると、それ以降は新しいセキュリティの穴（脆弱性）が見つかっても修正されなくなります。これにより、ウイルスや不正アクセスに対するリスクが大幅に高まります。
機能・性能:Windows 11で追加された最新の機能（マルチタスク機能の強化など）が使えません。また、新しいアプリもWin10のサポート終了とともに徐々に動作が不安定になる可能性があります。
買い替えの必要性:安全にパソコンを使い続けるためには、サポート終了前にWindows 11対応の新しいパソコンへ買い替えることが一番でした。これが、予期せぬ「出費」につながる根本的な理由です。
サポート終了後のパソコンの「買い替え」と「延命」
【最優先】今すぐパソコンを「インターネットから切り離す」
サポート期間が終了したパソコンは、セキュリティの「盾」が壊れた状態です。
インターネットに繋いだまま使い続けると、ウイルス感染や不正アクセスのリスクが非常に高くなります。
やるべきこと具体的な手順インターネット接続の遮断、LANケーブルを抜き、Wi-Fi（無線LAN）の設定をオフにして接続を切ってください。
重要な作業の停止インターネットに繋がない状態でも、個人情報やパスワードが保存されている可能性があるため、ネットバンキングやオンラインショッピング、仕事の重要なメールの確認などは絶対にしないでください。
データのバックアップインターネットに繋がずに（または専門知識のある人に依頼して）、PC内の大切な写真や文書をすべて外付けのハードディスクなどにコピーしてください。
最も安全な道「新しいパソコンへの買い替え」
最も推奨されるのは、最新のWindows 11に対応した新しいパソコンに買い替えることです。
これが、セキュリティと快適さを取り戻す一番の方法です。
失敗しない買い替え時の選び方（初心者向け）
新しいPCを選ぶときは、特に「頭脳」「作業台」「速さ」の3つの性能（スペック）に注目しましょう。
選ぶときの安心目安CPU (頭脳)は、パソコンの考える力Core i5 または Ryzen 5 という名前のものが安心です。
メモリ (作業台)は、同時に作業できる量、16GB あれば、たくさんのアプリやページを開いても快適です。（最低8GB）
SSD (速さ)は、データの保管庫と速さに関わるものなので、必ずSSDを選んでください。
電源オンやアプリの起動が驚くほど速くなります。
買い替えにかかる費用の目安
使い方によって、必要な性能と費用の目安が変わります。
- ネットとメールが中心:8万円〜15万円くらい
- 普段使いやちょっとした仕事:12万円〜25万円くらい
- 動画編集やゲームなど重い作業:25万円以上
筆者の選んだスペック
筆者自身がWindows 11への乗り換えで重視したのは、「費用対効果と快適性」の両立です。
毎日パソコンを調べる日々が続く中、購入しようと思うスペックが決まりました。
- 頭脳となるCPUはCore i5、作業台はマルチタスクに強いメモリ16GB。起動速度と保存容量を考慮し、SSD 512GBを選択しました。
あとは、WordやExcelを利用するための「Officeソフト」をつけることで、13万円〜15万円になるでしょう。
インターネットに繋いで「延命」する（OS入れ替え）
「PC本体はまだ使えるから、どうにかインターネットに繋ぎたい」という場合は、Windows以外の安全なOSに「交換」する必要があります。
この作業には少し専門知識が必要ですが、PCを使い続けることが可能です。
- ChromeOS Flex:無料で、動作が比較的軽いOS。古いPCをChromebook（クロームブック）のように使えます。インターネット閲覧、メール、YouTube、クラウドでの文書作成が主な人。Windowsのアプリは使えなくなります。
- Linux:無料で、種類が豊富なOS。動作が軽いため、古いPCでも快適に動くことがあります。ある程度自分で調べて操作することに抵抗がない人。Windowsとは操作方法が異なります。
OSを交換する際の【絶対の注意】
- データはすべて消えます: OSを交換すると、PCに入っているすべてのデータ（写真、文書など）は初期化され、消えてしまいます。
- 必須の準備: 必ず事前に、インターネットから切り離した状態で、すべてのデータをバックアップしておいてください。
まとめ
お使いのPCがWindows 11非対応の場合、選択肢は「買い替え」と「延命」の二択です。
最も推奨されるのは、セキュリティと快適性を確保できるWindows 11対応PCへの買い替えです。
Core i5/Ryzen 5以上、メモリ16GB、SSD搭載を目安に、予算と用途に合ったスペック探しを進めましょう。
一方、サポートが終了したPCを使い続ける場合、インターネットから完全に切り離すか、ChromeOS Flexなど安全なOSに入れ替えることが必須です。
セキュリティリスクは極めて高いため、絶対にネット接続は避けてください。
この記事で紹介した費用やスペック基準を参考に、迷宮から抜け出し、ご自身の状況に合った最適な道を選び、安全で快適なPC環境を手に入れましょう。
